日系社会に寄り添い続けて50年、次世代の活躍に向けて
日本財団が1970年代に日系社会支援を開始したのには、移民政策のもと海外で苦労を乗り越え、今日の日系社会の基盤をつくった初期世代の方々に対する労いの思いがありました。現在は、初期世代の支援に加え、日系社会のさらなる発展のために、次世代の育成やネットワーク構築支援も行っています。
主な支援内容
1. 福祉/体育/文化施設の整備
中南米や北米には、移民した日本人が主体となり、互いを支え合うことを目的に設立された日本人会があります。日本財団は、これらの団体に対し、1970年代より40年近くにわたり、老人ホームや病院・体育館・文化センターなどの整備支援を行ってきました。
今日では、現地住民から信頼され、日本と現地国の架け橋となる施設として活用されています。

2. 残留日本人支援
日本財団は、戦後、中国・サハリンやフィリピンに取り残され、肉親の詳細や自身のアイデンティティを探し続けている人たちへの日本国籍回復支援を行ってきました。例えば、2006年から2019年にかけて、フィリピン残留日本人2世を対象に、身元調査や証拠書類収集、就籍申立等の手続きや親族対面などのサポートを行い、それまで「無国籍者」として扱われていた方々計249名の日本国籍回復につながりました。

3. 次世代への支援
次世代を担う若手日系人が日本に対する理解を深め、母国と日本の架け橋となる人材を育成すべく、日本留学のための奨学金を提供しています。(公財)海外日系人協会を通じて実施する「日本財団日系スカラーシップ」では、これまで19年間で、中南米やアジア諸国の11か国148名(2022年9月現在)を支援しました。卒業生は医学・教育・日本の芸術文化等の分野で多岐にわたり活躍しており、各地の日系社会ならびに各国地域社会の発展に貢献しています。

4. 世界中の日系人をつなぐオンラインプラットフォーム
日本財団は、全米日系人博物館が運営を行っている日系人向けポータルサイト「Discover Nikkei」を2005年の立ち上げより支援しています。2019年~20年にかけて全米日系人博物館と共同で若手日系人を対象とした初の世界規模の意識調査では、90%の若手日系人が国や地域を超えた横のつながりに興味を持っていることが明らかになりました。一方、日常の中では、所属するコミュニティ外の日系人と接する機会は少ないのが現状です。こうした日系社会の声に対応し、双方向で情報のやりとりが可能なオンライン基盤整備を支援することで、世界各国に広がる多種多様な日系人のネットワーク強化を目指します。

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ニュース
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